世界 Public Cloud IaaS 市場シェア、2022 年: 高性能サービスへの投資が新たな差別化をもたらす
本 IDC Market Share Excerpt は、『Worldwide Public Cloud Infrastructure as a Service Market Shares, 2022: Investments in High-Performance Services Create Differentiation(IDC #US51035622、2023 年 7 月発行)』からの抜粋である。本調査レポートには、Figure 1~3 および Table 1、2 に加え、「エグゼクティブサマリー」「市場シェア」「注目すべきベンダー」「市場の変化」「補遺/ 関連資料」のセクションの内容、またはその一部が含まれる。
エグゼクティブサマリー
パブリッククラウド IaaS(Infrastructure as a Service)市場規模は、2022 年には 26.1%拡大し、1,126 億 ドルとなった。世界のパブリッククラウド IaaS 市場では、AWS(Amazon Web Services)が依然として トップシェアを維持しており、その市場規模は 547 億ドル、2022 年の世界市場の 48.6%を占めている。 これに続く大手プロバイダーとして、マイクロソフトが 14.5%、アリババが 6.2%、グーグルが 5.4%のシェ アを占めている。パブリッククラウド IaaS 市場への新規参入がますます困難になる中、全体として、パブ リッククラウド IaaS 市場の上位 4~5 社のベンダーが引き続きシェアを拡大している。2022 年には、 パブリッククラウド IaaS プロバイダー上位 5 社が市場規模全体の 77%以上を占めることとなった。
2022 年を通じて、AWS(Amazon Web Services)、マイクロソフト、グーグルといった IaaS のリーダー 企業はいずれも、コアとなるコンピューティングサービスとストレージサービスに多額の投資を押し進め た。それは、拡大する顧客の需要に対応し、あるいは成熟度を増すクラウドユーザー層のニーズを先取り するという目標に向けて、自社のポートフォリオを拡大することに貢献している。また、大手プロバイダー は、専有型のクラウド IaaS ソリューションを拡充するために多額の投資を行ったことも確認されており、 こうしたソリューションは、コアであるパブリッククラウドサービスを補完するための不可欠な資産として 急速にその存在感を増している。これらのサービスの導入が進んでいる背景として、パブリックなマルチ テナントサービスと専有型のシングルテナントサービスの両方を含む「ハイブリッドクラウド」戦略を採用 するという顧客の最近の傾向が、それを促しているという側面がある。また、上記ソリューションの導入が 進むもう一つの背景として、「エッジ」ユースケースの広がり、つまり(データセンターから離れた)場所で 高性能のクラウドストレージおよびコンピューティングリソースを使用してローカルで処理を実行するニー ズの高まりがある。AI/ML 関連のワークロードインフラストラクチャやマルチクラウドに特化したサービス および機能のサポートに対する投資は、2022 年を通して増加した。こうしたトレンドについては、本調査 レポートで詳しく説明する。